もう病院で妊娠の診断をしてもらいましたか? みんな最初は不安なのです。まずは情報収集と、頼れる相談相手を見つけることが大切です。

種部恭子先生
種部恭子先生
女性クリニックWe! TOYAMA 代表

「助けて!」って言ってもいいんです

10代で出産する人の8割、20代前半は6割以上が、予期せぬ妊娠による予定外の出産。妊娠を望んでいた人は別として、予定外の場合は産むか産まないか、とても重大な決断をしなければなりません。迷っているとしたら、生まれてくる子どもを幸せにできるかどうか、きっと一生懸命に考えているからだろうと思います。「育てられるのかどうか」は、自分たちだけでは決められないことです。お金のこと、生活のこと、まずは情報収集。考える時間は短いですから、プロに相談するのが手っ取り早いです。産婦人科、保健所・保健センター、地域の妊娠相談窓口などを探してください。

初めて「お母さん」になる人はみんな同じように不安です。一番大事な準備は「知ること」と「頼れる相談相手を見つけること」。住む場所は確保できていますか? 食べることができる状況ですか? パートナーは信頼できる人ですか? パートナーの生活状況は? 赤ちゃんとの生活に必要なお金のこと、どんな生活が待っているのか、たくさんの情報が必要です。住むところや仕事も貯金もない場合、助産施設や助産制度という援助もあります。まずは母子健康手帳に書いてある相談窓口へ。

産んでからも大変なことはたくさんあります。産む前は「絶対がんばれる!」と思っていても、赤ちゃんとの生活は想像以上に大変。イライラして赤ちゃんを置いて逃げ出したくなることもあるかもしれません。そんなときは、「助けて!」って言っていいんです。助けを求めるのは、赤ちゃんも自分も大切にするための最良の行動。母子健康手帳に、市区町村の保健所、子育て支援センター、児童相談所など「助けて!」と駆(か)け込んでいい場所のリストがあるはずです。

For Men

お父さんになるあなたへ

赤ちゃんとの生活はまだ想像できないかもしれませんね。赤ちゃんは泣くのが仕事ですから、今までと同じ生活というわけにはいきません。不便だったり我慢(がまん)しなければならないこともたくさんありますが、それを越えていくと「お父さん」になっていきます。最初からお父さんだった人は誰もいません。妊娠期間にパートナーを支えるところから、自分を「お父さん」に育てていってください。