補償対象となる基準にあてはまる重度脳性麻痺(まひ)の子どもと家族を支援するとともに、原因分析を行い、再発防止に向けた情報提供を行っています。

鈴木英明先生
鈴木英明先生
公益財団法人 日本医療機能評価機構 理事 産科医療補償制度事業管理者

補償するとともに、再発防止にも貢献する制度

産科医療補償制度は、お産に関連して発症した重度脳性麻痺(まひ)の子どもを補償するとともに、脳性麻痺(まひ)発症の原因分析を行い、同じような事例の再発防止のための情報を提供することなどにより、産科医療の質の向上を図ることなどを目的とした制度です。所定の要件を満たす場合に制度の補償対象となり、一時金と分割金を合わせて総額3000万円の補償金が支払われます。

補償申請できる期間は、子どもの満1歳の誕生日から満5歳の誕生日までです。ただし、きわめて重症で診断が可能な場合は、生後6カ月から補償申請ができます。

補償対象となったすべての事例について、医学的な観点から原因分析を行い、同じような事例の再発防止を提言しています。産科医、小児科医、助産師、法律家などから構成される「原因分析委員会」において原因分析を行い、保護者、分娩機関に原因分析報告書を送付しています。また、再発防止は、産科医、小児科医、医療を受ける立場の有識者、学識経験者から構成される「再発防止委員会」において、原因分析された複数の事例から見えてきた知見による再発防止策を提言した「再発防止に関する報告書」などを取りまとめています。これらの情報を、国民や分娩機関、関係学会・団体、行政機関等に提供することにより、再発防止および産科医療の質の向上を図っています。

詳細については、産科医療補償制度のホームページを参照いただくか、コールセンターへお問い合わせください。

産科医療補償制度ホームページ

※生後6カ月未満で亡くなった場合は、補償対象となりません。
※2022年1月1日以降に出生した場合と2021年12月31日までに出生した場合では、補償対象基準が異なります。