琉球大学病院 教授・産科婦人科長 関根正幸

- 骨盤底筋のゆるみで起こる産後の尿もれは、骨盤底筋体操が有効
- 腹筋が左右に開く「腹直筋離開」にも要注意
- 腰痛や骨盤の痛みには、骨盤ベルトの使用や姿勢の改善も有効
くしゃみで「ヒヤリ」 産後の尿もれ
妊娠・出産を経た産後の身体は、大きく変化しています。たとえば、くしゃみや咳をしたり、重いものを持ったりしたときなどに起こりやすい、尿もれ。これは、出産によって尿道を締める「骨盤底筋群」が引き伸ばされたり、場合によっては傷ついたりしてゆるむため起こるといわれています。多くの場合は、骨盤底筋体操(腟や肛門を締めたり、ゆるめたりする運動)で改善が期待できます。産後の1カ月健診で問題がなければ、仰向けに寝た姿勢から少しずつ始めてみましょう。すぐには効果が出なくても、焦らずに続けることが大切です。産後3カ月頃までには改善していくことが多いです。
おなかの「腹直筋離開」
妊娠でおなかが大きくなった影響で、おへその周りの腹筋(腹直筋)が左右に開いてしまう「腹直筋離開」が起こることもあります(イラスト参照)。腹直筋離開は、大きさも程度もさまざまです。人によっては、おなかがポッコリして見た目に影響が出るだけのこともあれば、腰痛、骨盤の痛み、尿もれなどにつながるケースもあります。多くは産後半年~1年で自然に治りますが、気になる場合は1カ月健診で相談してください。
腰痛・骨盤痛
産後、授乳・抱っこで無理な姿勢を続けると、腰や骨盤(恥骨)に痛みが生じることがあります。骨盤ベルトで骨盤と腰を支え、授乳クッションを使ったりして身体への負担を減らしましょう。正しい姿勢を心がけることも重要です。

