国際医療福祉大学成田病院 産科・婦人科部長 永松 健

※検査を受けるかどうかは任意(自由)です。不安や疑問は、受ける前に「遺伝カウンセリング」で相談を。
- 形態異常や染色体異常などの胎児の先天的異常について調べることが目的です
- さまざまな検査がありそれぞれ対象となる疾患が異なります
- 染色体異常に関する検査は 「非確定的検査」と「確定的検査」に分かれます
先天的異常を事前に調べる検査 夫婦でよく話し合いを
おなかの中で、赤ちゃんの病気(形態異常、染色体異常など)を調べるのが、出生前検査の役割です。さまざまな検査方法があり、それぞれの検査で対象となる病気の内容が異なります。胎児精密超音波検査では形態異常の有無、染色体異常のリスクなど幅広い異常を対象として行われます。NIPT は特定の染色体の数の異常のリスクを高い精度で推定できますが、染色体が正常であっても生じる形態異常については確認できません。
これらの検査は、決して強制されるものではありません。「赤ちゃんの状態を早めに知って、準備をしたい」と考える夫婦もいれば、「もし異常が見つかって幸せな気持ちが壊れるのが心配」と、あえて受けない選択をする夫婦もいます。
どちらの選択も尊重されるべきであり、検査を受ける・受けないを決める前に、まずは夫婦でよく話し合い、必要に応じて専門家の説明(遺伝カウンセリング)を受けましょう。
染色体異常の検査では「非確定的」と「確定的」検査の2つのステップがあります
染色体異常を対象とした出生前検査は、大きく2つのステップに分かれます。まず検討するのが、「非確定的検査(異常のリスクをみる検査)」です。採血や超音波などで、異常がある可能性(確率)を調べます。ただし、この検査で「陽性」と出ても、「異常がある」と診断が確定したわけではありません。あくまで「可能性が高い」とわかっただけで、実際には異常がない場合(偽陽性)もあります。
異常がある可能性が高いとなった場合、「確定的検査(診断的検査)」を検討します。おなかに針を刺して羊水や絨毛を採取するため、わずかですが流産・死産のリスク(約1/300 ~ 1/100)を伴います。
出生前検査の種類と特徴
検査方法・時期・わかることのまとめ
出生前検査にはいくつかの種類があり、それぞれ受けられる時期(週数)や、わかることが異なります。

(※)トリソミー:通常2本である染色体が3本ある状態

