日本大学医学部 小児科 准教授 岡橋 彩

- 母乳育児は赤ちゃんにもお母さんにもメリットがたくさん
- 母乳の量は徐々に増えます。最初のうちは頻回な授乳を
- 授乳時の抱き方、乳首の含ませ方でトラブルを予防しましょう
赤ちゃんとお母さん両方にメリットがある母乳育児
母乳育児には、赤ちゃんの成長を助けるだけでなく、赤ちゃんが乳首を吸う刺激がお母さんの子宮の回復を助けるというメリットもあります。
母乳の量は、赤ちゃんが吸う刺激でお母さんの身体が応える共同作業で増えていきます。赤ちゃんがおっぱいを欲しがったら間隔を気にせずに授乳することで、だんだんとリズムが整っていきます。
お母さんは赤ちゃんの分の栄養も必要ですから、水分をよくとり、主食のごはん、魚や肉、卵などの主菜、野菜をはじめとした副菜など、バランスのよい食事をしっかり食べましょう。
そして体調がすぐれないときは我慢せず、薬の使用を検討しましょう。ほとんどの薬は授乳中も使えます。医師・薬剤師に相談を。
母乳育児に多いトラブル 乳頭裂傷と乳腺炎の対処法
乳首が切れる「乳頭裂傷」は、赤ちゃんが乳首を上手に吸えていないために起こります。しっかりと胸に抱き寄せ、顔と乳首の向きを合わせて、乳輪を深く咥えさせましょう。塗って保護するクリームもあります。
「乳腺炎」は、母乳の通り道(乳管)が詰まったり、乳頭の衛生状態が悪かったりすることで起こる病気です。乳房の腫れや痛み、発熱が主な症状ですが、症状があっても授乳をすることは問題ありません。むしろ、母乳を出すことが予防になるので、赤ちゃんがおっぱいを欲しそうなしぐさをしていたら授乳しましょう。つらい場合は、無理をせず医療機関や助産院を受診してください。

