獨協医科大学 名誉教授 獨協医科大学 小児科学特任教授 獨協医科大学病院 アレルギーセンター長 吉原重美

0歳でも発症するアレルギー
「食物アレルギー」離乳食は適正時期に開始を
特定の食品に食べたり触れたりすることが原因となるアレルギーです。0〜1歳での発症が多く、原因食材は鶏卵・牛乳・小麦が大半です。しかし妊娠中の過度な食事制限や、離乳食の開始を遅らせることは予防になりません。発症した場合は自己判断での除去はせず、医師の指示のもとで原因の特定と正しい対応を。
「アトピー性皮膚炎」毎日の保湿が予防に
かゆみを伴う湿疹が特徴です。肌が乾燥してバリア機能が低下すると、肌の表面からアレルゲン(アレルギーの原因となる物質)が侵入し、発症しやすくなります。赤ちゃんの肌は大人よりもデリケートで乾燥しやすいもの。生まれたときからのスキンケアで肌を清潔に保ち、保湿をすることが予防につながります。
アトピー性皮膚炎には抗炎症軟膏を塗りましょう
かゆみを伴う繰り返す湿疹の場合は、ステロイド、ジファミラスト、コレクチムなどの抗炎症軟膏を早めに塗布(治療)して、肌をきれいにしましょう。これにより、皮膚からの食物感作(特定の食べ物に対して身体が過剰に反応すること)を抑制し、食物アレルギーの発症予防にもつながります。
1歳から増えてくるアレルギー
「気管支ぜんそく」掃除と換気で環境を整えて
1歳を過ぎてから目立つようになります。主な原因は室内のダニです。ダニの死骸やフン、 分泌物などを吸い込んだり、触れたりすることが発症のきっかけになります。3歳頃までにダニに触れる機会を減らすことが、予防の鍵といわれます。こまめな掃除で、ダニやホコリを溜めにくい環境づくりを心がけましょう。
ダニ・ホコリ以外にもタバコによる受動喫煙やウイルスの気道感染もぜんそく発症、増悪(病気の悪化)を引き起こすので注意が必要です。
「アレルギー性鼻炎」寝具のケアでダニの除去を
ぜんそくと同様、ダニやハウスダストが主な原因です。これらは特に布団や枕などの寝具に多く潜んでいます。慣れない育児で大変とは思いますが、シーツをなるべくこまめに洗い、布団も天日干しの後に掃除機をかけるなどして、アレルゲンとなるダニの死骸やフンの除去を。空気清浄機を活用するのもよいでしょう。
「スギ花粉症」スギ花粉をさける
1 ~2歳頃から2~4月のスギ花粉の飛散時期に鼻汁、目周囲のかゆみや皮膚の赤みが認められるようになります。本疾患の場合、この時期は、スギ花粉をさけるよう、外出を控えましょう。

赤ちゃんのアレルギーが出やすい場所。目の周りの赤み、咳などの症状が出ることも。

