国立成育医療研究センター 妊娠と薬情報センター 肥沼 幸

- 多くの薬では、母乳を介して赤ちゃんが摂取する量はごくわずかなものです
- お母さんの体調を良好に保つことは、育児においても大切なことです。適切なお薬の使用を検討してください
- お薬の使用については、自己判断せず、医師や薬剤師に相談してください
多くの薬は母乳への影響がわずか つらいときは我慢せず服薬を
母乳で赤ちゃんを育てているお母さんたちが、体調を崩して薬を使用する必要がある、もともとの病気で薬の使用を続ける必要があるといった場合は少なくありません。
「母乳育児中は薬を飲んではいけない」と思われている方もいらっしゃるかもしれません。
実は多くの薬では、母乳を介して赤ちゃんが摂取する量はごくわずかなので、授乳中にお母さんが使用した薬が、赤ちゃんに影響する可能性はとても低いものです。薬を使用するために母乳を中断したり、授乳中だからと薬の使用をあきらめたりする必要はありません。高熱や頭痛などの症状がみられる場合も過度に我慢せず、安全性が確認されている薬を適切に使用して、お母さん自身の体調を改善することが大切です。
自己判断での中断や服用は避け医師や専門機関に相談しましょう
授乳中に注意が必要な薬は、母乳を介して赤ちゃんが摂取する量が多くなる一部の薬、母乳の産生量を減らしてしまう薬、抗がん剤のような少量でも赤ちゃんに有害な影響がみられる可能性がある薬などです。
ただし、赤ちゃんが摂取する量が少ないことがわかっている薬でも、その作用や副作用に注意して使用する必要があります。まずは、授乳中に薬を使用する場合には、必ず医師や薬剤師に相談した上で使用しましょう。もともとの病気で薬を使用している場合には、自己判断で薬を減量や中止することはやめてください。
授乳中の薬の使用について、主治医の先生や薬剤師に相談しても不安な場合やより詳しい情報を知りたい場合は、専門の相談機関もあります。国立成育医療研究センターの「授乳中のお薬相談」は、事前にWEB相談申し込みが必要ですが、オンラインや電話で相談を受けることができます。
授乳中のお薬相談(国立成育医療研究センター)
https://www.ncchd.go.jp/kusuri/lactation/sodan_junyu.html

