りんくう総合医療センター 産婦人科部長 荻田和秀

- 安産とは、医学的には母子ともに健康で安全なお産のことです
- 妊娠中の体調管理や体力づくりも、安産のための大切な準備です
- 母子の安全のため、必要に応じて、医療介入が行われることもあります
「安産」=「お産が早いこと」ではない
「安産」と聞くと、陣痛が短くスムーズなお産を想像するかもしれません。しかし、お産の流れは人それぞれ。医学的には「母子ともに健康で安全なお産」であれば、時間がかかったとしても安産といえます。
安産に向けて、妊娠中からできる準備を整えておきましょう。お産には体力も必要なため、ウォーキングなどの適度な運動を続け、体力を維持しておくことが大切です。
また、不安や緊張で身体に力が入ると、お産が進みにくくなることもあります。呼吸法を意識し、できるだけリラックスして臨めるよう、お産の流れを知って心の準備をしておきましょう。
安全なお産のために必要な「医療介入」
医師や助産師は、お産の間、母体と赤ちゃんの様子を観察し、できるだけ安全にお産が進むように努めています。もし母子の安全を守るために必要だと判断された場合は、状況に応じて医療介入が行われます。たとえば、破水したのに陣痛が起こらないときの「陣痛誘発」、赤ちゃんがなかなか出てこられないときに器具でサポートする「吸引・鉗子分娩」、赤ちゃんの出口を広げるための「会陰切開」などです。また、お産の途中で赤ちゃんの心音が弱まったり、お母さんが出血したりするなど緊急と判断された場合は、母子の安全を最優先し、「帝王切開」に切り替えることもあります。

